3~4年前に登場したアパレル向けの3Dパターンシュミレーションソフト。
コンピュータ(PC)の中で色々な人台からパターンを作製することが出来、シルエットを確認しながら型紙が出来上がるというのが売りの、ソフトです。
そして、今までより大幅に時間短縮され、自由な発想で型紙が出来て行く想定での開発ソフトのようです。
発想としては大変興味深く面白いですが、実際にボディ上にトワルで組んだものを地の目を見ながら確認をし、引きつれなどの皺があれば、それらの原因を追求してパターン修正をしていたものを、直接PC上で行うために、これまでとは違った細かな検証が必要になってくると考えられます。
なぜなら、婦人パターンは、PCが得意とする数値だけで作られている訳ではないからです。
たとえば、生地の縦糸をY軸とし、横糸をX軸とすれば、縦糸はからだに添って上に伸びます。その時Y軸は正しく縦糸の動きに追従した形でパターン上に反映する事ができるのでしょうか。また横糸を少し斜めに引き上げた場合、縦糸との関係が崩れることはないのでしょうか。等、無理をすれば、想像上はどのような形にでも作ることが出来るわけですが、それ故に実際にはかなりの手直しが必要になると推測されます。
逆にいうと、正しくシルエットを見極める目がないと、大変着用しづらい洋服になってしまう可能性があり、3Dのパターンの精度はまだまだ未知数であると考えられます。
しかしながら、これらは、PCでパターンを完成させることを目的とした場合の考え方であり、部分的にパターンメーカーが作業の一部としてPCを使うと言う面においては、パターンメーカーの能力によっては、大変有効であり、時間削減につながると思われます。